『東京発、自由のひろがり』

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ANA制度激変を受けての再考~JGC Five Starの僕が「最高峰Six Star」を目指さない理由とJALマイルの出口戦略

旅行好きにとって、昨今の、ANAのSFC制度変更(*1) のニュースは衝撃的だった。僕が利用するJALもすでに「ライフステータスプログラム」を導入し、航空会社は優良顧客を囲い込む「経済圏争い」へシフトしている。

こうした変化を踏まえ、僕自身、JALマイル活用戦略を再考したのだが、今日はその内容を備忘録として綴る。

*1:2026年4月発表のANA「SFC」大幅見直し。2028年4月からステータス維持に「年間300万円以上のカード決済」が条件となる。従来は保有だけで一生涯上級会員を維持できたが、今後は300万円以上の「SFC PLUS(ラウンジ可)」と、未満の「SFC LITE(ラウンジ不可・ゴールド剥奪)」に分かれる。

1.JALマイル活用戦略の結論

僕は現在、すでにJALの「JGC Five Star(*2)」に到達しており、マイル有効期限の廃止やサクララウンジ利用権を永続的に得られる状態にある。JALグローバルクラブでのサファイア会員とほぼ同じ内容の特典をライフステータスプログラムで得ている。

それゆえ下した結論は以下の通りだ。

  • JAL新制度の最高峰である「JGC Six Star」はあえて目指さない
  • 現状の特典以上のものを無理に求めない(過度なJAL縛りは無駄な出費を生む)
  • 将来、国際線搭乗が増えたら「単年ダイヤモンド/JGCプレミア」を自然達成するよう、ビジネスクラス搭乗を多用する

この結論に至った理由は3つある。

  • 「JGC Six Star」獲得には、今の僕の旅ペースだと22年かかり、これを無理に短縮すると経済的に非効率となる
  • 国際線利用が増えた段階で「単年ダイヤモンド会員」を取り続ければSix Star相当の実益をカバーできる(国内線ラウンジの微差のために私費で修行するメリットは感じない)
  • 結果的に老後Six Starに到達したら子供たちへの相続(家族招待等)で活用する(が、最初から狙うものではない)

こう考える背景には、僕なりの明確な仮説と見通し、気ままなリタイア生活、そして長年の実体験から得た「本音のラウンジ評価」がある。

*2:2024年1月に始まった「JAL Life Status プログラム」は、生涯の搭乗実績を加味し、導入以降は搭乗実績やJALカード決済額等でポイント(LSP)化されたもの。6,000LSPで「Five Star」、12,000LSPで最高峰の「Six Star」となり、それぞれマイル無期限化やラウンジ優遇、家族特典が手厚くなる。

2.僕のライフステータスポイントの獲得スピード(遅い)

現在、僕はアーリーリタイア生活を送り、完全なプライベートの観光旅行として飛行機に乗っている。旅のスタイルは、国内線が年12往復、国際線が年2回(東南アジアが中心)。JALカード決済は月20〜30万円ほどだ。

マイルプログラムは、JALのほか外資系(UA、DELTA、AA等)もあるが、昨今はどの航空会社も上級会員の特典維持には「支出額」が大きなウエイトを占めるようにルールが変わった。なので、時間的にも経済的にも他社を並行して使い倒す余裕がないいまは、外資系はマイルが失効しない程度に留め、JALメインに利用している。

3.残り5,500ポイントの試算:リタイア後のペースで見えた冷徹な現実

ここからSix Starの12,000ポイントに到達するには、残りの5,500ポイントが必要だ。現在の生活ペースで試算すると冷徹な現実が見えてくる。

  • 国内線年24搭乗:120ポイント
  • 東南アジア2往復:約55ポイント
  • カード決済(年240〜360万):約60〜90ポイント

年間獲得できるのは、すべて合わせても約250ポイントに過ぎない。残り5,500ポイントを獲得するには「約22年」という膨大な歳月がかかる計算になる。

これを前倒しするため、他社カードをJALカードの支出に切り替えることや、ポイント獲得のため不必要にフライトをすることは、アーリーリタイアで手に入れた自由なライフスタイルに完全に逆行する。時間の使い方も経済性も、僕には意味をなさない。

4.航空業界の地殻変動:ANA制度変更から読むJALの未来

そして、Five Starの現在、十分にJAL改悪の荒波を乗り越えられると考えている。

本質的に、航空会社の事業コアは「輸送(フライト)」である。昨今の問題は、「一度ステータスを取ってしまえばカードを保有するだけでラウンジが使える」ということで、上級顧客が増え、主要空港の上級ラウンジが混雑し、会員の満足度が落ちていることだ。だからこそANAは、年間300万円決済という高いハードルを課して顧客の選別(ふるい落とし)に踏み切ったわけだ。

この事実を踏まえると、今後JALにおいても、ANAの動きに追随する形で「年会費を払うだけの一般JGC会員」に対して、何らかの決済額制限やラウンジ利用の条件追加といった改悪が起きる可能性は否定できないとみている。

ただし、フライトの実績を積み重ねて「Five Star」に至った会員は、長年支え続けてきた最重要顧客との位置付けになっているはずで、簡単に足切りはできないと思っている。実際、プログラム導入時に100万マイル長以上の飛行距離を乗った顧客にFive Starのステータスを与えている。

それゆえ、JALの経営戦略的な視点から見ても、ここを切り捨てることは考えづらい。

5.僕の最適解:「単年ダイヤモンド」を使い倒す実利戦略

このように、Five Starによって改悪リスクから免れる”安全地帯”を確保しているとの個人的観測を持っているので、Six Starを目指すモチベーションは少ない。

あくまで自然体で、将来、国際線フライトが増えた段階で、単年でのダイヤモンド/JGCプレミアを自然達成できれば良いのだ。

1つ目の理由は、国際線のライフステータスポイント(LSP)は、エコノミーでもビジネスでも「飛行距離(区間マイル)」だけで冷徹に計算されるため、ビジネスクラスに乗っても増えない。ところが単年ステータスの判定基準である「FLY ON ポイント(FOP)」は、ビジネスクラスを利用すれば、高い積算率とボーナスにより少ないフライト回数でもFOPが跳ね上がるからだ。ビジネスクラスの実利と、その結果としてステータスを取るのは合理的だ。

2つ目の理由は、生涯ステータスである「Six Star」と、単年で獲得する「ダイヤモンド」との具体的な差分が少ないからだ。具体的には、以下の3点のみに集約される。

  • 家族3名までを、「独立したJGC本会員」へ招待できる権利
  • ラウンジなどに同行できる家族の人数が「無制限」(単年ダイヤモンドは同行者1名まで)
  • 本会員が他界した際、保有マイルをスムーズに引き継げる公式の「マイル相続」

つまり、両者の決定的な差分は「家族へのベネフィット(相続)」に特化しており、自分やパートナーとしては、必要不可欠なものではないと感じている。

6.「何を価値とするか」で正解は変わる:僕が選ぶ実用性と利便性

なお、こうしたステータスという肩書を得ることに価値があると考える人や、仕事でフライトをする環境の人には、僕とは違った見解になると思っている。

あくまで僕は、給与収入のない(配当や不動産等の収入のみの)アーリーリタイア生活であり、国内線はプロモ価格のエコノミー席で十分だし、短距離でクラスJやファーストに無理に乗る経済合理性は、プライベートでは感じない。

ちなみに、現役時代は6〜7年ほどダイヤモンド会員も経験したが、国内線のサクラ(ビジネス)とダイヤモンド(ファースト)ラウンジの差は、せいぜいおにぎりやカレーパンの有無程度。その差分を無理に狙いにいくために修行をする価値を感じていない。

ただ、国際線の羽田や成田は、握りたてのお寿司、シャンパンなど、ビジネスとは劇的に格差が開くし、香港や中東路線のラウンジはビジネスとファーストで天と地ほどの落差が存在する(欧米路線はどちらも現地クオリティに落ち着くが・・)。

国際線を高頻度で使うのなら、追加コストを払って最上級のステータスを得る価値は高いと思っている。

7.まとめ:僕のJALマイルの出口戦略

以上が僕のJALマイレージプログラムの出口戦略である。

JGC Five Starという防壁があるからこそ、僕はJALの改悪トレンドにさほど怯えず、リタイア生活を謳歌できる状態にあるし、そのペースを続けようと思っている。

そして、老後に気がつけば12,000ポイントに届いていれば、その時に子供たちへ資産譲渡すれば良く、ステータスの「肩書き」より「実利」を優先し続けて出口を迎えることとしたい。

【免責事項】
本記事の内容は、航空各社の現行の制度および公開情報に基づいた筆者個人の仮説・私見、およびシミュレーションに基づくものです。将来的な規約改定やサービス内容の変更等によって、予測や効果が異なる場合があります。実際のステータス獲得やサービス利用に際しては、必ず各航空会社の公式サイトにて最新の規約をご確認ください。本記事の情報利用によって生じた損害等について、筆者および当サイトは一切の責任を負いかねます。

WATARU